ニーズ【needs】の意味
ニーズ【needs】とは、直訳すると
必要、欲求、需要
のことで、必要としていること、欲求が満たされていない状態、人間が感じる欠乏状態を意味する言葉です。
例えるなら「お腹が空いたのでご飯が食べたい」という状況の「お腹が空いた」がニーズになります。
マーケティング用語として使用される場合は、
顧客の欲求
を意味します。
ビジネスシーンで頻繁に使用される「顧客ニーズ」は、顧客が抱えている欲求や需要を意味することになります。
かの有名な近代マーケティングの父と呼ばれたフィリップ・コトラーによれば、マーケティングにおける「ニーズ」とは、「人間生活上必要なある充足感が奪われている状態」のことと定義しています。
よくニーズは、「顧客が欲しがっている商品やサービス=顧客のニーズ」と認識してしまいがちですが、「〇〇が欲しい」はあくまで解決するための手段であって、「なぜ〇〇が欲しいのか」その目的がニーズになります。
単純に商品やサービス自体が「顧客のニーズ」と捉えてしまわないようにしましょう。
2種類のニーズ
またニーズには2種類あり、
・目には見えない(行動に現れていない)欲求である「潜在ニーズ」
・本人の自覚があり表現している欲求である「顕在ニーズ」
があるとされます。
つまり、顕在ニーズとは、顧客が「お腹が空いた(から、食べ物が欲しい)」と気が付いている状態を意味します。
潜在ニーズとは、「お腹が空いた」ことに気が付いていない状態です。なんか体調が悪いなぁ…、気分も優れないなぁ…という状態でしょうか。そこへお腹が空いたんですねと言って、食べ物を提供してあげると、これが欲しかったと喜んでもらえることでしょう。これがニーズを満たすということになります。
ニーズとウォンツ
ニーズと近い言葉にウォンツ【wants】があります。この2つの言葉は意味が近しいので混同して使いがちですが、意味が違います。
ウォンツ【wants】とは、
ニーズに対する具体的な要望
を意味します。
「お腹が空いた」という「ニーズ」に対して、「焼き肉が食べたい」という具体的な欲望が「ウォンツ」になります。
ニーズとウォンツの関係性は、
ニーズ=目的
ウォンツ=手段
と考えるとわかりやすいです。
「ニーズ」は何かを欲している目的のことであり、解決するためには手段となる「ウォンツ」が必要となります。
ニーズに関する用語
ペイン
ニーズを満たすために、解消するポイント=ペインとして組み合わせて使われることが多くあります。
ゲイン
ユーザーが何かしらのニーズを満たす(=目的を達成する)際、増やしたい要素のことをゲインといいます。