GAFA(ガーファ)の意味とは?
GAFA(ガーファ)とは、
Google、Apple、Facebook、Amazonの4企業をまとめた呼称
のことです。アメリカのIT関連企業大手4社の頭文字をとって名付けられた造語で、読み方は「ガーファ」や「ガファ」と呼ばれています。
- Google(グーグル:検索エンジンの運営など)
- Apple(アップル:iPhoneやMac、iPadなどのデジタルデバイスの開発など)
- Facebook(フェイスブック:SNSの運営など)
- Amazon(アマゾン・ドット・コム:ネットEC通販サイトの運営など)
Googleはラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンが1998年に設立したアメリカの企業です。検索エンジンである「google」は多くの人が利用しており、「ググる」=検索するという言葉で有名な検索エンジンサービスです。
検索エンジンの運営や他にメールサービスの「Gmail」やオンライン・オフィススイート「Google ドキュメント」、サイト分析ツール「Googleアナリティクス」、WEB広告の「GoogleAdsense」「Google広告」などのオンラインサービスを運営している企業です。
最近ではパソコンやスマートフォンなども発売し、Googleの影響範囲は広がるばかりです。
Apple
Appleは、1976年にスティーブ・ジョブズ、スティーブ・ウォズニアック、ロナルド・ウェインの3人によって設立された企業で、パソコンの「Mac」、ノートパソコンの「Macbook」、スマートフォンの「iPhone」、タブレットの「iPad」など、豊富なデジタル機器を取り揃え、販売している企業です。
アップル社独自のOSも開発しており、Appleブランドで統一されたサービスの提供が強みです。音楽配信や動画配信、電子書籍などデジタルコンテンツの配信サービスも提供していて、ハード面からOS、ソフト、コンテンツとをすべてを一括提供できるビジネスモデルが特徴です。
Appleの全世界での年間収益は、2020年度には2,745億ドルにものぼり、売上高で世界最大のテクノロジー企業です。
Facebookは、2004年にマーク・ザッカーバーグと、ザッカーバーグのハーバード大学の同級生だったエドゥアルド・サベリンが創業し、世界中で利用されている実名利用を前提としたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で、月間アクティブユーザー(MAU )は2,600万人を超える巨大サービスを運用する企業です。
Amazon
Amazonは、1994年にジェフ・ベゾスが創業した世界最大級のECサイト「Amazon」を運営している企業です。
アマゾンは「マーケットプレイス型」のネットショップで、複数の企業が商品を「出品」する形式になっています。日常生活に必要なものを「Amazon」で購入しているという方は多いのではないでしょうか。
また近年Amazonが取り組む事業は領域を拡大してきており、映画や音楽といったコンテンツの配信や、電子書籍リーダー「Kindle」やスマートスピーカー「Amazon Echo(アマゾン エコー)」の製造と販売、AIアシスタント「Amazon Alexa(アマゾン アレクサ)」の開発、クラウドサービス「Amazon Drive(アマゾン ドライブ)」など多岐に渡って事業を拡大しています。
GAFA(ガーファ)って何?GAFAが注目されている理由
GAFA(ガーファ)の4社はインターネット上で情報やサービス、商品を提供するための基盤(プラットフォーム)を提供しており、プラットフォーマーと呼ばれています。
また、近年ではそれぞれのプラットフォームで蓄積された多種多量なデータ(ビッグデータ)を活用した、新しいビジネスも提供しており、情報化が進む状況において欠かせない存在なっていることからGAFA(ガーファ)が注目されています。
GAFA(ガーファ)の時価総額ランキング
GAFAを含む注目企業の時価総額ランキングです。GAFAではアップルが1位、アマゾンが4位、5位にグーグル、6位にフェイスブックと上位にランクインしており、GAFAと呼ばれ注目されている理由がわかります。
順位 | 企業名 | 時価総額(ドル) | 業種 | 国 |
---|---|---|---|---|
1 | アップル | 2兆650憶ドル | IT・通信 | アメリカ |
2 | サウジアラコム | 1兆8,900憶ドル | エネルギー | サウジアラビア |
3 | マイクロソフト | 1兆8,280憶ドル | IT・通信 | アメリカ |
4 | アマゾン・ドット・コム | 1兆5,920憶ドル | サービス | アメリカ |
5 | アルファベット(グーグル) | 1兆4,380憶ドル | IT・通信 | アメリカ |
6 | フェイスブック | 8,504憶ドル | サービス | アメリカ |
7 | テンセント・ホールディングス | 8,062憶ドル | IT・通信 | 中国 |
8 | テスラ | 6,351憶ドル | 一般消費財 | アメリカ |
9 | アリババ | 6,296憶ドル | IT・通信 | 中国 |
10 | バークシャー・ハサウェイ | 5,944憶ドル | 金融 | アメリカ |
GAFA(ガーファ)以外のIT企業の総称
GAFMA(ガフマ)
Google(グーグル)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)にMicrosoft(Microsoft)を追加してGAFMA(ガフマ)と呼ばれることもあります。
GAFMA(ガフマ)は、出版業界に対する脅威とされる米国の巨大IT企業の呼称として2012年頃から海外出版界で使われるようなった呼び方です。その後、時代の変化とともにGAFMAの中でも、Microsoftを除く4社がプラットフォーマーとして他業界でも脅威となってきたため、最近ではGAFA(ガーファ)の方がよく使われます。
FANG(ファング)、FAANG(ファーング)、FANNG(ファング)
最近のNetflix(ネットフリックス)の凄まじい成長により、Appleではなく、Netflixを加えた、Facebook、Amazon、Netflix(オンライン動画の配信など)、Googleの4社で「FANG(ファング)」とも呼ばれています。また、この4社にアップルを加えた「FAANG(ファーング)」、またはNVIDIA(エヌビディア・電子機器用半導体チップの開発など)を加えた「FANNG(ファング)」などのくくり方もあります。
FAAA(ファー)
FAAA(ファー)は、Facebook(フェイスブック)、Alibaba(アリババ)、Amazon(アマゾン)、Alphabet(アルファベット)の4社の総称でFAAA(ファー)と呼ばれています。
米投資家のクレイマーが、FANG(Facebook、Amazon、Netflix、Google)の代わりにFAAAを成長が期待できる銘柄であると発言したことから、株式市場で注目されるようになりました。
MANT(マント)
ソフトウェアのMicrosoftとApple、半導体チップのNVIDIA、電気自動車(EV)のTeslaの4社で構成されるMANT(マント)は、技術革新をベースに世界を席巻する注目企業たちで、今後も高い成長が期待されています。FANGと同じように2017年頃から米国の株式市場で使われるようになった呼称です。
BATH(バス)
中国の巨大IT企業であるバイドゥ(Baidu)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)、ファーウェイ(Huawei)の4社の総称はBATH(バス)と呼ばれています。
TEND(テンド)
TEND(テンド)はTesla(テスラ)、Activision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)、NVIDIA(エヌビディア)、Disney(ディズニー)のことであり、これらの企業は近年株価が急上昇していることからまとめて、TEND(テンド)と呼ばれることがあります。
GAFA(ガーファ)以外の注目企業
GAFA(ガーファ)の他にも、BATH(バス)やFAAA(ファー)、TEND(テンド)などと呼ばれ、GAFAと並び注目されている成長企業を紹介します。
Microsoft(マイクロソフト)
Microsoftは、1975年にビル・ゲイツとポール・アレンによって創業されたパソコン用OSのWindowsを開発・販売する企業です。
パソコンのOSだけでなく、「Word」や「Excel」、「PowerPoint」など今ではビジネスシーンには欠かせないソフトウェアの開発や家庭用ゲーム機「Xbox」も販売しています。
他にも検索エンジンの「Bing」やクラウドサーバーの「Azure」など幅広く事業を拡大しており、史上3社目となる時価総額1兆ドル突破を記録した超巨大企業です。
Netflix(ネットフリックス)
Netflixは、近年急成長を遂げている世界的な定額制動画配信サービス及びオンラインDVDレンタル運営会社です。動画のストリーミングサービス「Netflix」は、既存の映画やドラマだけでなく、Netflixが制作したオリジナル映画や動画コンテンツが人気で発展し世界規模の企業となってきました。
最近日本でもよく名前を聞くようになったため、新しい企業と間違えそうになるが、実は設立は1997年と古い。日本では2015年からサービス提供を開始し、モバイルやタブレットだけでなくテレビでも見れるようになり知名度が拡大しました。
Baidu(バイドゥ)(百度)
Baiduは、2000年に李彦宏(リ ゲンコウ)が創業した中国北京に本社がある中国最大級の検索エンジンを提供する企業です。
Baiduの検索エンジンは全世界で第4位で、中国ではGoogleなどは利用できないため、Baiduが大きなシェアを占めており中国国内で第2位のシェアです。中国に本社を持つ企業であり、中国がメインの主要市場のため、「中国のGoogle」とも呼ばれることもあります。
Alibaba(アリババ)
Alibabaは、1999年に馬雲(バ ウン)が創業した企業間電子商取引(BtoB)の運営企業。製品を製造・販売している企業(サプライヤー)が「Alibaba.com」上に自社のプロモーションページを持つことができ、そのページに自社の製品を掲載することで、世界中のバイヤーへ自社製品をプロモーションでき、新しい取引先を世界中から探すことができるサービスを提供しています。
アクセス数は月間60億PVを超えており、240余りの国と地域から1,500万以上の登録ユーザーを獲得している巨大サービスです。
Tencent(テンセント)
Tencentは、1998年に馬化騰(バ カトウ)が創業した中国の世界最大級のゲーム会社です。Tencentの売上は2020年で約7兆7130億円(4820.64億元)を突破し、今やゲームの売上高で任天堂やソニー、マイクロソフトなどのゲーム会社大手をはるかに上回って世界トップに君臨しています。
テンセントが運営するゲームの代表作は、『Honor of Kings』『PUBG Mobile』で、この2つのタイトルは米国のモバイルゲーム売上ランキング2021年上半期で1位と2位を獲得しており、世界的に爆発的な人気を誇るゲームを運営しています。
Huawei(ファーウェイ)
Huaweiは、1987年に中国・深センで創業された世界有数のICTソリューション・プロバイダーであり、SIMフリースマートフォンを製造・販売する企業です。
最近安価で高機能なスマートフォンが人気で、出荷台数・シェアともに世界3位となり、世界の市場占有率でAppleを抜いて世界2位になるなど成長を続けていたが、2018年以降は中国とアメリカ合衆国との関係が悪化したことが原因で、ファーウェイ製品の輸出に制限がかけられたことで経営状況が悪化している。
Tesla(テスラ)
Teslaは、2003年にマーティン・エバーハードとマーク・ターペニングによってアメリカで設立された電動輸送機器やクリーンエネルギー製品を製造・販売する企業です。社名は、会社と直接は関係ないが偉大な電気技師であり発明家であった「二コラ・テスラ」の名前に由来して名付けられています。
Teslaは、電気自動車、バッテリー電動輸送機器、ソーラーパネル、ソーラールーフタイルなど革新的な商品を造り出していく企業として注目を集めています。
電気自動車市場(EV)の市場規模は、2018年の新車販売台数に比べ2035年には16.9倍になると予測されているように、今後は電気自動車の世界市場が拡大していくことが予想されているため、電気自動車に特化をしておりすでにシェアを獲得しているTeslaが注目されています。
NVIDIA(エヌビディア)
NVIDIAは、1993年に黃仁勳(ジェン・スン・ファン)がアメリカで創業したカリフォルニア州サンタクララに本社を持つ半導体チップの開発・販売をしている企業です。
主にGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)やグラフィックボード(ビデオカード)である「NVIDIA GeForce」シリーズなどの商品が人気です。
最近では自動運転システムの開発にも力を入れており、大手自動車メーカーであるアウディと長年提携し、「見て、考えて、学習する」というコンセプトの自動運転自動車の実現を目指しデジタル技術の向上を目指しています。AI車載コンピューティングのプラットフォームとして、アウディだけでなく他の大手自動車メーカーからも注目を集めている企業です。
Activision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)
Activision Blizzardは、2008年にともにゲーム会社である「アクティビジョン」と「ヴィヴェンディ・ゲームズ」が合併して設立された企業で、家庭用ゲーム機やPC、モバイル向けにゲームソフトを提供しています。他にもEスポーツリーグの運営や、コンテンツ内でのデジタル広告の提供も行っています。
「スカイランダーズ」や「Call of Duty」「ディアブロ」などの人気シリーズを軸に1年に数十本のペースで積極的に新作を製作しています。